もみじらんちゅう

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もみじらんちゅう、モミジランチュウ

 網透明鱗性のランチュウのことを「もみじらんちゅう」と言います。見た感じは桜錦と似たような形態ですが、桜錦のような透明鱗性の金魚は尾に色(赤色)が入ることは先ずないので意外と違いは分かりやすいです。

 実際、網目状になった網透明鱗の金魚は稀なような気がします。網透明鱗と言われる形態は一枚の鱗の中にグアニンのある部分(キラキラ)とグアニンの無い部分(透明鱗)が混在する鱗で、それが連続することで網目状に見えます。そういった形態をもつ金魚の褪色の仕方は普通鱗と同じでフナ色(鉄色)から赤色へ変化していきます。一方、桜錦のような透明鱗、もしくは、モザイク鱗の金魚は白色のから黄色へ、そして赤色へと褪色していきます。今、もみじ(網透明鱗)と呼ばれている金魚の多くは、この褪色の仕方だけで網透明鱗という名で桜タイプと差別化されています。上から二枚目の画像のもみじらんちゅうも網目状にはなっておりませんでした。マットランチュウ(透明鱗蘭畴)のが近い気がしてます。
 あと、なんでこの形態の金魚を「もみじ」と言うのか考えてみる。個人的見解で裏はとれてませんが、たぶん、大田水園産の「もみじらんちゅう」が紅葉のように赤かったからではないでしょうか?実際、菰野町で実物見たことあるのですが、ホント真紅色でした。あれは水の成分の影響だと思う。
 一枚目の画像の個体は中国産です。ライオンヘッドに近く、いかにも中国産って感じです。二枚目は国産です。背なりもよく、肉瘤も出ているので中国産かと思いましたが国産とのことです。大田産でも木下産でもないとか。謎です。三枚目は木下産だったと思います。左下に写る素赤の金魚が網透明鱗らしさをだしてます。
 
一番最後の画像は2011年に木下さんのところで撮影してきた画像です。白い個体ですけどいかにも「もみじ」、つまり、網透明鱗の感じが出てます。はじめて白い「もみじらんちゅう」を見た時は凄く感動したました。キラキラが紅い個体よりも引き立ちます。あと、直接木下さんのところに行って感じたことは、やはり紅いです。この形態の鱗の謎。

□ 金魚サーチ