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□ 詳細不明
□ ほとんど見掛けない品種ですが、昨日今日のポッと出の品種ではありません。登場は2004年頃。まだこの時期ハイブリッドを積極的に行なっていたのは川原さんや深見さん、また大和郡山の中野さんなど一部の養魚場さんだけでした。この伊勢錦登場あたりが変化点にあたると思います。同じ頃、新しい中国金魚が続々輸入されはじめ、金魚乱世時代へ突入していきます。
桜琉金×桜和金との情報が当時からありましたが詳細が掴めない品種でした。最初の作出が伊勢であったかどうか分りませんが、現在は弥富で生産されております。さて、2004年頃に見た伊勢錦はどうだったのでしょうか?桜琉金×桜和金と聞いて拝見する前からイロイロ想像しておりました。
「ちょと中途半端な品種かな?桜琉金の出来損ないと違いがあるのだろうか? あんまり期待しないどこ。」
しかし、実際は違いました。まず第一印象、カワイイ。想像していたのと全く違う。桜琉金の出来損ないじゃない。琉金体形と和金体形を組み合わせた場合、もちろん中間的な体形に近くなるのですが、どちらにも属さない魅力を伊勢錦が気付かせてくれました。腹部は琉金のように太ってないのに体高がある。カワイイ顔と色柄をもったキングサーモンのようでした。この品種は継続的に人気が出るだろう。また機会があったら飼育しようと決めていた・・・だが・・・。翌年あたりまでは流通したと思います。その後、ハヤトが目にした伊勢錦は開き尾に変わっておりました。違う、あの伊勢錦じゃない。作出者のゴールは開き尾だったのだろうか?最初に見たのは過渡期に出現したフナ達だったのだろうか?そして今度は開き尾の伊勢錦さえ見なくなりました。それから数年が経ち、あの頃の思いでも消えかけた頃、諦めていたフナ尾の伊勢錦が復活していたのです。画像の個体はまだ3センチ程度で小さく、特徴である体高は殆んどありません。これから成長するにつれて個性が出てくると思われます。ハヤトが見た限りではキャリコ柄をした個体も多く混ざっており、ひょっとしたら、朱文の血を混ぜた可能性もあります。ハヤトが抜いた3匹は当時の個体に近いタイプ。桜模様で尾が短い個体です。
稀少性のある品種ですが、価格も安く丈夫なので金魚初心者の方にオススメです。京都の和菓子のような美しさではなく、昔ながらの駄菓子屋の飴玉のような金魚です。
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